Poultry farming business

養鶏事業

日本人が食べているたまごの量は、1日1個ほど。世界でもトップクラスの消費量です。毎日の生活に欠かせない、安全でおいしいたまごが全国の食卓に届くまで、果たしてどのような道のりを辿っているのでしょう。
国内屈指の生産量を誇るクレストグループが担う事業の領域と特徴、そこで働く人たちの役割についてお話します。


過ごしやすい環境を整え、健康な鶏をたくさん育てる「養鶏場」。

農場は、孵化翌日~生後40日のヒナがあつまる「育雛農場」、生後40日~生後120日のヒナを育てる「育成農場」、生後120日~生後720日の雌鶏があつまる「成鶏農場」の3つに分かれています。いずれの鶏舎も、コンピュータ制御により、換気、温度管理、照明調整、給餌、除糞まで、24時間自動で管理されています。設備の維持管理を行い、鶏たちにとって最適な環境を整えることが、農場スタッフの主な役割です。
とはいえ、機械だけでは管理しきれないのが、生き物と向き合うということ。中でも、育雛農場に来て間もないヒナはまだ十分に体温調節ができないため、スタッフが直接看護飼育をします。農場を移動してからも、ワクチン接種や日々の観察など、人の手を介して鶏の健康管理に努めます。
また、たまごには複数のブランドがあり、飼料の調整により産み分けられています。GPセンターと連携しながら餌を変更するタイミングを鶏舎ごとに見極め、需要と供給のバランスを保ちます。


高い安全基準で、鶏卵をたまごへと商品化する「GPセンター」。

養鶏場から自動で集卵された鶏卵はGPセンター(鶏卵自動選別包装施設)へと運ばれ、洗卵、計量、選別、パッキング、梱包、出荷作業を行います。最新のテクノロジーを活用し、自動化を促進することで生産性向上を実現。大規模な拠点では、1日あたり約100万個のたまごを取り扱っています。品質維持にも注力し、殻の表面を叩いた音を分析して微細なワレやヒビを発見する破卵検査装置、血液の混じった鶏卵を取り除く異常卵検査装置などを導入し、安心して食べられるおいしいたまごの生産に取り組んでいます。スタッフは、各工程を担当する人材の管理や設備管理など日々の業務から課題を発見し、継続的改善に努めています。
生産過程で得られた卵重や卵殻のヒビや汚れなどの数値データは、各農場へ還元し、生産成績の分析に活用されます。指定基準値を満たしていない鶏舎があれば、鶏の体重管理や鶏舎環境の見直しを図り、より高品質な商品をつくるためのサイクルを構築しています。


「営業」の手で、新鮮でおいしいたまごを全国へ。

GPセンターから出荷されたたまごは、全国のスーパーマーケットやドラッグストアの売り場に並び、食卓へと届きます。その仕掛け役となるのが、養鶏営業本部。日配品(デイリー品)の仕入れを担当するバイヤーと商談し、安定的な供給を守ります。実は、1羽あたりの鶏が生めるたまごの量は、1日1個。つまり、鶏の飼育数以上のたまごは生産できません。そのため、養鶏部門の営業が担う役割は、たくさん「売る」ことではなく、需要と供給のバランスを見た上で販売すること。生産見込み、価格相場、季節、市場の要因など、あらゆる情報をもとに、販売計画を立てます。担当ごとの販売量は、データでまとめてチームで毎週共有。お互いに相談し合い、全体の販売量が適切になるように調整します。
また、納品先ごとにデータを分析し、地域特性や時間帯による影響を鑑みて商品構成や配送のタイミングを見直すなど、消費者の方がほしい商品をいつでも手に取っていただけるように継続した改善提案も行います。



Pig farming business

養豚事業

クレストグループ生まれの豚は、大手食肉メーカーをはじめとした取引先を通じて、全国の食卓にのぼります。さらに、私たちの顔は生産だけではありません。オランダの種豚会社「Topigs Norsvin」の日本総代理店として、先進的な製品や技術の浸透も担っています。
ふたつの軸で、国内の養豚業界、食肉業界の発展を支えています。


知識と愛情をもって、いのちを育てる「養豚場」。

母豚への種付けから分娩、肥育、出荷までをすべて自社で担う一貫生産体制を敷いています。人工授精を行ったり妊娠中の母豚が過ごす「交配妊娠舎」、出産予定1週間前の母豚と生後約3週齢までの子豚が過ごす「分娩舎」、母豚のもとを離れてから約10週令までの子豚が集まる「離乳育成舎」、出荷の目安となる生後170日までを過ごす「肥育舎」と、畜舎を完全に分離して衛生管理を徹底し、養鶏場と同様にコンピュータ制御により24時間自動管理しています。
ただし、豚は非常にデリケート。鶏以上に、個体の健康管理が欠かせません。農場スタッフは、ひとりあたり7,000~8,000頭を担当し、毎日、約半日を豚の見回りの時間に費やします。表情や仕草、餌の減り具合などを見て一頭一頭適切な対処を施し、状態を記録します。チェックしたデータは生産本部で収集し、数値をモニタリング。理想の基準値と比較して発育が遅い、繁殖スコアが悪いなどの状況が見られた際は、結果を農場スタッフへ情報共有し、餌の配合を見直すなどの改善に努めます。


日本の養豚業界に、変革をもたらす「商事部門」。

クレストグループは、「Topigs Norsvin」で研究開発された種豚や人工授精用精液の輸入販売及び、海外製の養豚機材の販売を行う商事部門を併せ持ちます。
もともとは養豚事業で、世界各国の優れた品種や設備を探求していた際に、「Topigs Norsvin」が手掛ける種豚の優秀性に着目したことがきっかけでした。自社の農場で早速、種豚を導入したところ、生産成績が目に見えて向上。このすばらしさを、国内の業界全体に広めていくべきだという熱い志を胸に、日本総代理店としての歴史がはじまりました。
製品がもたらす価値の高さは瞬く間に知られ、今では全国各地の養豚農家とお取引を確立しています。育種改良を重ねた種豚は高い繁殖性や強健性を兼ね備え、さらには最新のユーザデータをもとに年々進化を遂げています。元来、一般的な平均値では12~14個ほどだった乳頭の数も、16~18個までに増加。優れた産子数と哺育能力を発揮し、生産コスト低減や豚肉の品質向上に寄与しています。


「リキッドフィーディング」で、環境にも経営にもやさしく。

食品メーカーの製造過程で発生したおからやパンなどの食品残さを、豚の飼料として利用するエコフィード(飼料化)に取り組み、年間にして1万2000t以上に及ぶ食品ロスの削減に貢献しています。自社に「リキッドフィーディングシステム(自動液餌搬送装置)」を導入し、原料の粉砕、液状化、日令にあわせた栄養設計、給餌までを一貫して対応しています。
エコフィードを利用したリキッドフィーディングは、環境負荷の低減のみならず、実は養豚経営においても、得られるメリットは多岐に渡ります。飼料コストの低減はもとより、従来の粉体飼料に比べて粉塵を抑制できることによって、衛生面の改善や、豚の呼吸器疾患リスクの軽減にもつながっています。その他にも、消化吸収率の向上による発育促進、適切な配合による肉質の向上など、まさに良いことづくめ。同様の装置を取り扱う商事部門では、自社の実績をもとに認知を拡大し、国内での普及に一役買っています。